5. 音の分類
音の分類方法にも色々あるようだが、まずは、2種類に分類してみる。
- 純音
- 複合音
- 純音
- これまで出てきた波が唯一つの音。要するに正弦波の音のことを純音と呼ぶ。 例えば、音叉を鳴らした時の音、時報の音などが純音に分類される。 自然界に滅多にない音とも言えるだろう。
- 複合音
- 純音が幾つか混ざりあってできている音のことを複合音と呼ぶ。 楽器の音は、基音と倍音から構成されているが、これなどが複合音の代表的例だろう。 また、人間の発する声も複合音の一種に分類される。自然界でよく耳にする音は、 この複合が圧倒的に多い。
次に複合音に注目して、これを2種類に分けてみる。
- 楽音
- 雑音
- 楽音
- 複合音のうち、その波形に周期性があるものを楽音と呼ぶ。先にも述べた楽器の音が代表的なものである。
- 雑音
-
楽音が周期性を持つのに対して、雑音は周期性を持たない。ただし、例外的に「ハム」と呼ばれる周期性を持つ雑音もある。
音響測定では、この雑音を利用することがある(どのように利用するか、その理論は???)。
- ホワイトノイズ
- すべての周波数分布が均一である広帯域ノイズ。聴感上、高域が上がったように聴こえる。「シャー」とか「サー」
- ピンクノイズ
- 単位オクターブ幅(例えば50Hz〜100Hz、1kHz〜2kHzなど)当たりのエネルギーが一定のノイズ。バンドノイズとも呼ぶ。「ザー」
最後にもう一つだけ音の種類があります。それは「騒音」です。騒音は、これまでの音の種類とは、少し異なります。 JISでは「不快に感じる音」みたいな表現で、数値的な表現ではありません。例えば、楽器の音にも色々ありますが、 ある音色を不快に思う人にとっては、それは騒音になるのです。「ピアノの音がうるさい」などと苦情を聞かれたこともあるかもしれません。 これは「騒音」に分類されます。ただし、楽音でもあるわけです。また、時報の音も延々と聞き続ければ、 これも苦痛な音、いわゆる騒音となります。