4. ちょっと詳しく(オブジェクト編)

JavaScriptは、オブジェクト指向に分類される言語です。ただし、世間でよく言われているオブジェクト指向言語は、 Java(名前は似ているけど、まったくの別物です)やC++ですが、これらのオブジェクト指向とは微妙な違いがあります。 ここでは、その違いは割愛します。それよりもオブジェクトと呼ばれるものが何なのか?そこに焦点を合わせて説明します。

オブジェクトとは「物」であり、状態と振る舞いを持っている。何ですが、これじゃあ意味が分かりません。 そこで、具体的なもので例えながら説明します。ここではAさんの銀行口座を例にしてみましょう。

まず、「Aさんの口座」がオブジェクトに相当します。この口座には、色々な情報、例えば、口座番号とか預金残高などがあります。 これが口座の状態を表すもので、プロパティと呼ばれています。 次に口座には色々な手続きもあります。例えば、預け入れとか引き出しとかです。 これが口座の振る舞いを表すもので、メソッドと呼びます。

JavaScriptでは、このオブジェクトを基本としていて、ユーザが独自にオブジェクトを作成することも可能です。 また、最初からJavaScriptの言語仕様として組込まれているビルトインオブジェクトと呼ばれるものや、 ブラウザ側の状態や振る舞いを扱うナビゲータオブジェクトなどが用意されています。

JavaScriptでは、以下の形式でオブジェクトのプロパティやメソッドを使用します。

オブジェクト.プロパティ
オブジェクト.メソッド

前の勉強で使用したalert()メソッドも、実はwindowオブジェクトのメソッドであり、正確には次のように記述します。

window.alert(データ)

ただし、windowオブジェクトは例外的に省略が可能なオブジェクトなので、記述していないだけです。

実際のJavaScriptでは、プロパティはオブジェクトに関連付けられた変数として、 また、メソッドはオブジェクトに関連付けられた関数として定義されます。 関数は一連の処理をひとつのかたまりとして扱えるように名前を付けたもので、 オブジェクトに関連付けられていない場合に、単に関数と呼びます。

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